潰瘍性大腸炎、クローン病情報サイト:大腸炎ドットねっと

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潰瘍性大腸炎について

クローン病とは?

クローン病(Crohn病)大腸及び小腸の粘膜に慢性の炎症または潰瘍をひきおこす原因不明の疾患の総称を炎症性腸疾患です。

クローン病のイメージ

クローン病も潰瘍性大腸炎と同じく、若年層に多い病気です。この病気の特徴として口腔から肛門にいたるまでの消化管のどの部位にも炎症や潰瘍(粘膜が欠損すること)が起こりえます。

小腸の末端部が好発部位で、非連続性の病変(病変と病変の間に正常部分が存在すること)が特徴です。それらの病変により腹痛や下痢、血便、体重減少などが生じる病気で,症状は潰瘍性大腸炎と似ています。

 


腸疾患という事と、主な症状では潰瘍性大腸炎と似ていますが、クローン病患者の方が少ない事や潰瘍性大腸炎と違い、クローン病は小腸から大腸にかけて炎症が見られるのが大きな違いとなっております。

クローン病患者推移

クローン病患者は先進国に多く、北米やヨーロッパで高い発症率を示します。環境因子、食生活が大きく影響し、動物性タンパク質や脂肪を多く摂取し、生活水準が高いほどクローン病にかかりやすいと考えられています。クローン病の推定発症年齢

クローン病は10歳代〜20歳代の若年者に好発され、発症年齢は男性で20〜24歳、女性で15〜19歳が最も多くみられます。男性と女性の比は、約2:1と男性に多くみられます。

参考サイト:難病情報センター


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クローン病の原因は?

クローン病が発症する主な原因として、遺伝的な要因が関与するという説や結核菌類似の細菌、麻疹ウイルスによる感染で発症するという説などがあります。そのほかにも、食事の何らかの成分が腸管粘膜に影響を与える説や腸管の血流障害による説などがあげられていますが、いずれもはっきりと証明されたものはありません。

最近の研究では、なんらかの遺伝子の異常を背景にもち、異物を処理する細胞やある種のリンパ球などの免疫を担当する細胞の異常反応が明らかになってきており、何らかの外来の抗原(食事の成分、異物、病原体など)の侵入とそれに対する免疫系の反応異常が想定されています。


クローン病の症状

クローン病の症状は患者さんによって違いが多く、下記の病変部位によって異なります。

1.小腸型

2.小腸・大腸型

3.大腸型

その中でも特徴的な症状は腹痛と下痢で、半数以上の患者さんにみられます。それ以外に発熱、下血、腹部腫瘤、体重減少、全身倦怠感、貧血などの症状もしばしば現れ、潰瘍性大腸炎と似ています。

またクローン病は下記の合併症を引き起こす可能性があります。

1.瘻孔

2.狭窄

3.膿瘍

それ以外に腸管の合併症や関節炎、虹彩炎、結節性紅斑、肛門部病変などの腸管外の合併症も多くみられます。


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クローン病の治療法

潰瘍性大腸炎と同じく、クローン病の原因は不明で根本的な治療法がありません。しかし、患者さん自身が食事等に気をつけて根気良く治療を受ければ緩解時期を維持することが可能です。

食事は、低脂肪、低残渣の物が一般的に必要とされています。

腸管に生じた炎症を抑えて症状を和らげ、かつ栄養状態を改善するために、症状が出た場合には栄養療法と薬物療法を組み合わせた内科的治療が必要です。内科的には治療できない腸閉塞、穿孔、大量出血などが生じた場合は手術が行われます。

内科治療

1.薬による治療
主な薬は下記のような物があげられます。

・5-アミノサリチル酸製剤

・副腎皮質ステロイド

・アザチオプリン

これらは免疫抑制剤として用いられます。

上記による薬の治療が効かない患者さんや瘻孔のある患者さんに対して、抗TNF-α抗体が使用されることもあります。

 

外科治療

下記のようなケースでは手術の対象となることがあります。

(1) 著しい狭窄
(2)穿孔(大腸が破れる)
(4)腫瘍
(5)内科的治療に反応しない重症例

手術の場合はできるだけ腸管を温存するために小範囲切除や狭窄形成術が行われます。

手術率は発症後5年で33.3%、10年で70.8%と報告されています。

 


クローン病の経過について

この病気の特徴として、緩解期(症状が無くなる)と再燃期(症状が現れる)を繰り返します。

現在において完全な治療方法が見つかっていませんが、 緩解期を長く継続させる方法が重要となっております。

長い経過の間で手術をしなければならない場合も多く、また、定期的に腸内検査等を受けることも必要となります


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